2016年08月01日

今週の注目疾患  平成28年・29週(7月18日~7月24日)

〜ヘルパンギーナ〜
2016年29週の県全体の定点当たり報告数は、28週の4.45から増加し4.84となった。6週続けて増加し、夏季に乳幼児を中心に流行するため1)2)、今後の発生状況に注意が必要である。
保健所別定点当たり報告数は、16保健所中10保健所管内で増加し、習志野(12.40)、船橋市(9.91)、柏市(8.11)で多い。
年齢群別では、1~2歳が多く45.5%を占めていた。

〜手足口病〜
2016年29週の県全体の定点当たり報告数は、28週の2.02から増加し2.05となった。9週続けて増加し、夏季に乳幼児を中心に流行するため1)2)、今後の発生状況に注意が必要である。
保健所別定点当たり報告数は、16保健所中7保健所管内で増加し、松戸(6.07)、船橋市(5.09)、柏市(2.33)、習志野(2.30)で多い。
年齢群別では、1歳が最も多く24.0%を占めていた。

〜梅毒〜
千葉県の2016年1~29週の梅毒の届出数は73例となった。過去5年の同時期と比較し届出数が多く、前年同時期の2015年1~29週の届出数34例の2.1倍となっている。そのため2016年1~29週に届出された73例についてまとめた。
保健所別では、千葉市17例、柏市11例、船橋市8例、松戸7例、市川6例、習志野5例、印旛5例、君津4例、夷隅2例、市原2例、安房2例、野田1例、香取1例、海匝1例、山武1例であった。
性別では、男性44例(60.3%)、女性29例(39.7%)であった。
年齢群別では、男性は20代が15例で34.1%を占め、女性は20代が13例で44.8%を占めた。
病型別では、男性は早期顕症梅毒(I期)20例(45.5%)、無症候(無症状病原体保有者)12例(27.3%)、早期顕症梅毒(II期)11例(25.0%)、晩期顕症梅毒1例(2.3%)で、女性は早期顕症梅毒(II期)15例(51.7%)、無症候(無症状病原体保有者)10例(34.5%)、早期顕症梅毒(I期)2例(6.9%)、晩期顕症梅毒2例(6.9%)であった。
感染原因・感染経路として推定または確定されたのは、男性は性的接触(性交)26例(59.1%)、性的接触(異性間)22例(50.0%)、性的接触(同性間)9例(20.5%)、性的接触(不明)9例(20.5%)が多く、女性は性的接触(性交)21例(72.4%)、性的接触(異性間)17例(58.6%)が多かった(複数報告あり)。


【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成28年7月27日更新)